私という病

訳のわからん言葉ばっかり並べてこれだから水槽ヲタは!と言われそうですが実はそんなに詳しい方でもありません。あんまり有用な情報がなくてすみません。
話題を変えまして一昨日買ってその日のうちに読み切った本。

私という病 (新潮文庫)

私という病 (新潮文庫)

単行本で出た時に相当立ち読みして買うかどうかさんざん迷って、結局判断できなくてやめたけど、文庫化されてたので即買い。買ってよかった。これは腰を据えて読むと面白い(興味深い)。

ご本人がまえがきで書いている「私が選択しなかった『もうひとりの私』」がまさにここにある、と思った。いちいちをあげつらってここも同じ、ここも似てる……というのは野暮だし自分語り乙、という感じなのでやらないけど、「女性性」への考え方、「引き裂かれた自己」、東電OL殺人事件に対して「あれは私だったかもしれない」と感じる女性の分析、風俗という存在の解釈などなど、私が薄ぼんやりと自分に対して思った+それに対して考えてきたことを中村うさぎさんが具体化していて、才能がある人はこういう形にできるのだと感嘆したりちょっと悔しかったりした。薄ぼんやりと考えた、とは言っても例えばAV女優に関するルポを読んだりとか、旦那と風俗の話をしたりとか、そういう中での考えなので、文章にする以前の問題なんだけど。でも一時期ルポライターになってみたいと思ったことはあったなぁそういえば。

ところでこれに出てくる編集の「ナカセ」さんは林真理子さんのエッセイに出てくる、すごくよくモテて六本木の交差点でキスしたことがあって、結構有名なあの中瀬ゆかりさんですかね。やっぱりすごいなぁナカセさん。