怖い想像

 私が、例えば交通事故なり何なりで、命を落としたとする。財布の中の免許証で身元が確認されて、自宅にも連絡が行き、家族は病院(もう死んでたら警察?)に駆けつけるだろう。会社にも話が行って上司が葬式に来るなどなど、ことはどんどん運ばれていくだろう。

 そこで、気になるのが財布の中の名刺なんである。しかも、オフで頂いた名刺。

 私は名刺を持っていないので(いつも一方的に頂くだけになってしまって非常に申し訳ないです)名刺入れというものも持ち歩かない。故に財布の中の一定の場所に保管しておくことにしている。警察がどこまで連絡するのかは知らないけれど、家族が見れば知り合いなんだと判断されて必ず本人死亡を知らせると思う。はがきか何かで。

 その黒枠のはがきが届いた方は、かなり面食らうんじゃなかろうか。いきなり知らない人からの死亡通知。本名を知っている方なら「ああ、toyaさんだ」と判断することができるだろうけど(それだって相当困ると思うが)、あとはせいぜい鎌倉に住んでいるから「toya」だ、とわかるくらいなんじゃないだろうか。でもそこまではがきをしげしげ眺めて推理する人なんていない気がする。

 日記の更新が止まって、そのうちディスクスペースのレンタルサービスへの入金がなくてサイトがなくなって、なんてことは死ななくったってあり得ないことではないからいいけれど(これはこれで、死亡通知の一つでも出したいからなんだか悔しい)、いきなり死亡の連絡が行くのは嫌だなぁ。かといって名刺を処分しなくちゃならないほどのことでもないし。でも気になる。一回気にしちゃったら気になる。

 名刺をきっちり名刺ホルダーに整理して、メールのテンプレートを作っておいて「私が死んだらこの人たちにこういう内容のメールを送れ」と遺言を書いておくのも手か。もちろんその遺言は常に持ち歩かないといけない。それこそ財布の中にしっかりしまって。

 ……考えすぎですね、はい。でも本当に、どーするんだろ。