去る11月1日（日）、平安女学院の学園祭「京都SeeL平女祭」で行われた京寿司の試食会に参加させていただきました。11月1日といえばちょうど「寿司の日」。これを知ったのは試食会に行ったからではなく、日付が変わる頃放送されたNHK『今夜も生でさだまさし〜そうだ、京都でやろう。〜』のホワイトボードに書いてあったからです。寿司の日にお寿司をいただけるんだなーと思いながら、丸太町の平安女学院へ。思えば学校に入るのなんて久しぶりです。
吹奏楽部がリハーサルしてました。懐かしい風景に思わずぱちり。
こーんな感じでお寿司がセッティングしてありました。むむ。おいしそう。なお、以後ホワイトバランスがおかしい写真がぱらぱら出てますが、実際のお寿司はもっと素敵な色でしたので！ 最近ホワイトバランスがおかしい病にかかっていて青みが出ることが多いのです（カメラは悪くない私が悪い）。
講師と鯖寿司作りの実演を行ったのは、「満る市」の寿司職人・吉田幸生さん。「明日の名工」にも選ばれた方だそうです。
関東から大阪に引っ越してきた時、スーパーで売られているお寿司にやたら巻き寿司が多かったり、回転寿司に入っても必ずバッテラがあったりと、握り寿司が少ないのだなーと思っていました。鮮度の問題なのはわかっていましたが、そのあたりの歴史から丁寧に教えてくださいました。
海から離れていた京都では鮮魚の流通はなく、若狭湾で獲れた鯖に塩をして、いわゆる「鯖街道」を通って京都に運ばれます。その間に鯖に塩がなじんでいい頃合になるんだとか。「鯖街道」はABC「ごきげん！ブランニュ」で度々取り上げられてたから知っていたのですが、終点が出町柳にあるのは知りませんでした。また、鱧は他の魚の鮮度が持たない中鮮度が落ちず、京都で骨切りの技術が発展して、鱧料理が根付いていったんだそうです。関東だと鱧は蒲焼になってるのをたまーにスーパーで見かけるくらいですが、京都の夏といえば鱧料理ですよね。私は学生時代に京都に遊びに来て初めて鱧を食べました。旦那も上京するまでは夏に鱧を食べていたんだそうで、食文化はこうも違うか、と思う食材のひとつです。
海から遠くても魚を使って発展していったのが京寿司で、鯖寿司・鱧寿司・押し寿司・巻き寿司が含まれます。巻き寿司はお隣同士の京都と大阪でも全然形が違うそうで、京都では丸く、大阪では四角に巻くとのことです。お寿司の写真を見ると確かに丸い。
帰宅後に旦那に「大阪って四角く巻いてたっけ？ 高野豆腐使ってるっけ？」と聞いたら、確かに高野豆腐が入って四角いとの答えでした。大阪は高野豆腐と厚焼き玉子を両方使うので、きつく巻いて水分が出ないように、ふんわり四角い形にするんだそうです。対して京都は厚焼き玉子のみ、きれいに丸くかっちり巻く。これは全然知りませんでした。
続いて鯖寿司作りの実演。シャリのかたまりを豪快に形作っていくので最初びっくりしました。
職人の手さばきで手際よく。この辺写真撮るのに夢中だったのに、撮れた写真を見たらぶれぶれ……。あんまりうまく撮れてなくてすみませんカメラは悪くない私が(ry
ばばーん。鯖寿司。こんなにでかい鯖で作ったの初めて見ました。
お寿司用の包丁で鮮やかに切り分けていきます。
竹の皮で包むところ。指1本入るくらいに縛るのがちょうどいいそうです。
作り終わったお寿司は食べられるのか……！？と思ったら、ちゃんと寿司桶の中に鯖寿司が入っていました。
鯖が厚いー。
全体図はこちら。車海老もありました♪（大好き） 温かいお茶もいただきました。
いやー鯖寿司がね……今まで（大阪で）食べた鯖寿司はなんだったんだっていうね……おいしさでね……正直にぎりの方が好きで、押し寿司・巻き寿司はなんかお寿司じゃない、と思ってたんですが、本当においしい鯖寿司はおいしいんだなと思い知りました。恵方巻で巻物1本を食べるのはちょっと、と思ってたんですが、鯖寿司だったら1本食いいけるかも。
回らないお寿司屋さんに足を運ぶ若年層が減ってきていて、10代の44％、20代の28％が「回っていないお寿司屋さんに行ったことがない」と回答したそうです。まあ30代でも行ったことないけどね！ 回っていないようでいて実は回ってるのと同じ仕組みのお寿司屋さんなら行ったことあるけど……。カウンターのお寿司屋さんだと、値札には時価って書いてあっていくらとられるかわからないし、変な順番で食べたら変な目で見られそうだし、とついつい構えてしまうのですが、京都の寿司組合ではなるべく「時価」の看板を出さないようにしているとのことで、さらに順番なんてどうでもいい、というか好きな順番に食べるのが一番と断言。シャリも少なめにしてください、などなど、注文があればあらかじめ言ってもらえるといくらでも対応しますとのこと。本業の寿司職人の方に言われると安心しますねぇ。
これでもやっぱり敷居が高いよねーという方（私もです）は、お手軽に京寿司をランチで楽しめるイベントなんてどうでしょう。今週末の11月7日（土）、8日（日）に、「京寿司500円ランチキャンペーン」が開催されます。参加店舗31店で、500円で京寿司のランチが食べられます！
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各店舗1日限定10食で、電話での予約が必要です。詳しくはキャンペーンサイトをご覧ください（店舗情報など全部載ってます）。私は3日の引越しの片付けが終わらず残念ながら行けそうにないのですが、鯖寿司食べに行きたかった……。いや本当においしかった。旦那に「ねーねー見てー」と写真見せたら「これはちゃんとした鯖寿司」と言われたんですがちゃんとしたっていったい何！
講師の吉田さん、お声かけいただいたid:kiyoheroさん、ありがとうございました。カウンターのお寿司屋さんにふらっと入って鯖寿司食べにいけるようになりたいと思います。鯖寿司……。
