私家版・感傷と追憶の湘南モノレール紀行(その2)

一駅ずつ写真を整理していこうとしたら、またまた最初の一駅分しかできず。もうこうなったら一駅ずつ毎日書くほうがよいのだろうか。

目白山下駅


近隣に住む人でなければなかなか使わないであろうこの駅が光り輝く時期がある。桜の時期である。花見スポットとして多少有名であるため、幼稚園で仲良くなった家族と連れ立って何回か花見に来た。もちろん花より団子の子供たちは駆け回って遊び、親は親でおしゃべりに興じる、そんな記憶がある。


その時もこんなにきれいな駅舎だったかどうかはあまり覚えていない。


駅の入り口の右手にある、片瀬山公園へと続く道。実は私はずっと「龍口公園」と記憶していて、それは近くにある「龍口寺」と連動したものだと思っていたのだけど、ついにこの日正しい名称を知った。しかし片瀬山とは遠い気がするのだが……。


鬱蒼と生い茂った木々。


意外と急な坂で、転ぶとかなり痛かった。砂利というより砂が固く踏み固められたような道で、でも急なものだから子供は走りたがり、そしてだいたいこける。


坂を上りきると少し開けた広場のようなものがあり、花見客はレジャーシートをめいめい敷いて場所を確保する。そんな中このテーブルといすのセットは特等席のようなもので、近寄ったためしがない。


坂を下って駅へと戻る。前回有料道路だと思っていたら普通の道路になっていた旧「京浜急行線」に沿う形でモノレールの軌道が伸びている。


ホームからは、公園へと続く道が見える。人気はほとんどない。


相模湾が見えるのもこの駅の特徴だと思う。ひとつ前の片瀬山から目白山下へとモノレールが走る時、湘南モノレールで海へ向かう観光客が「海だ!」と喜ぶスポットがあって、私は海が珍しくないにもかかわらずついついそこで相模湾の方向を向いてしまうのが悔しかった。そこで喜んだ人々が、停車中にじっくり海を確認するのがここ。


しかし、ここを訪れた時に私の目を引いたのは小さく見える相模湾ではなかった。突然出現したように見えた、腰越小学校のプールであった。昔ここは腰越小の第二グラウンドとして使われていて、運動場の割には少し狭く、崖の下にあったので、崖崩れが起きやしないかと心配したものだ。自治体対抗の「チビタンドッジ」(小学1〜3年生が対象となるドッジボール大会)の会場になったりして、何度か訪れたことがあった。それがまさかプールになっていようとは。


湘南江の島駅に続くトンネルへと吸い込まれていくモノレール。

次は片瀬山駅