はやくいって

はやくいって (角川文庫)

はやくいって (角川文庫)

久しぶりに読む小説ならライトで恋愛っぽいのがいいなー春だしー、と思って選んだら読後感がヘビーでびっくりした本。本の存在・ジャンル自体は単行本が出た時にどこかの書評で読んで知ってましたが(だから文庫になっているのを手に取った)、もうちょいライトな感じを勝手に想像してました。短編集なので移動時間に一気に読めました。

「明日からきれいな下着をつけるようにしなさい。そして、女らしい格好をするようにしなさい。それからこの部屋にある、自分を繕ってきたものをすべて一度処分しなさい。今日の自分が迷いなくやれたことをよく考えて、その気持ちで変わりたいのなら一気に変わりなさい。おまえはちゃんと可愛くなれる」

最後の最後のページにあるこの一節でどーんと来ました。8年前くらいの自分に読ませてあげたいです。今でも遅くはないのでしょうけど。