春恒例の短歌シリーズ

これは思い出したんじゃなくて、はてな匿名ダイアリーに書いてあったのを見て「昔習った!」と思い出した歌。

  • 月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身ひとつはもとの身にして

「月も春も、あの人のいた昔とは変わってしまった、私だけは昔のままの私なのに」という意味かとばかり思ってたら、諸説あるんですねー。その諸説はここでまとめるのは無理なのでやめておきます。詞書は、

五条のきさいの宮の西の対にすみける人に、ほいにはあらで、物いひわたりけるを、む月のとをかあまりになむ、ほかへかくれにける。あり所はききけれど、えものもいはで、又の年の春、梅の花ざかりに、月のおもしろかりける夜、去年をこひて、かの西の対にいきて、月のかたぶくまで、あばらなる板敷に臥せりてよめる

男女の機微もまだよくわからないはずの高校生の時、古典の授業でこれを習って切ない歌だなーと思った記憶が。
ついでに奈良がマイブームなので奈良の歌を。

  • 青丹よし奈良の都は咲く花のにほふがごとく今盛りなり