今までニュースに取り上げなかったので、まずはサンスポの引用から。
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200404/gt2004042009.html
同作品は、「死の接吻」「ローズマリーの赤ちゃん」などで知られる米小説家、アイラ・レヴィン氏の作品。二転三転する複雑な構成のサスペンスミステリー劇。ブロードウェーで舞台化されたほか、映画化もされた名作だ。
6月18日から7月6日まで東京・新宿区の東京グローブ座で。大阪公演は7月10日から13日までシアター・ドラマシティで。
出演:長野博、田中健、山下容莉枝、清水紘治、江波杏子
もう共演メンバーが恐ろしく豪華。長野くん主演でいいんですか、ごめんなさいね、と謝りたくなります(どうも自虐的な癖が抜けない)。
新大久保駅から東京グローブ座までは結構距離があって、最初案内板をあてにしていた私は表示がなくて焦った。一度道を覚えてしまえばらくらくなんだけど。
友達がとってくれた席はかなりいい席で、セットを正面からしっかり見渡すことができた。劇中で使われる小道具(しかも伏線がはりめぐらされまくり)を眺めるのが楽しい。正面の幕には「DEATHTRAP」のスペルで使われる文字だけ赤く染まったタイプライターの静止画。タイプライターには血が飛び散っている。
「この芝居の結末はご覧になられていない方に絶対話さないで下さい」(プログラムより、実際にスクリーンに映った文章とはちょっと違う?)とあるのでネタばれしないように感想を書かねばならないのだけど、それが非常に難しい。うむむ。
長野くんの「優しそうだけど実は割と冷たいところ」というところがあますところなく役に出ているので私大喜び。しかし物語の予習を一切せずに、事前情報はめざましテレビでやった「田中健と長野くんのキスシーンがある」のみだけで行ったもので、長野くんの演技を楽しむよりも先に話の展開に飲み込まれてしまった。状況の二転三転、疑惑や裏切りや緊張感、の波状攻撃。休憩になったところで思わず出た言葉が「あー面白い!」
ただこういう舞台の常としてリピーターが必ずいて、笑い所で先に笑ってしまったり、キスシーンで先にざわついたりしちゃってたみたい。実は私はあまりにも物語に気をとられていて気づかなかった。1幕と2幕の怖い所で泣いちゃった子供がいて、これはR-15指定にしといた方がよかったのでは、とは思ったかなぁ。緊張感がずっと続くし、怖いシーンもかなりあるものねぇ。
5人全員言うまでもなく好演だったけど、私がすげーなおいおいと思ったのは江波杏子さん。女優ってすごい!と、岡田くん出演の「エレクトラ」で大竹しのぶさんを見た時と同じことを思ったのだった。役柄を説明すると内容に触れるのでできん。辛い。
江波さん登場シーンで必ず「ヒッチコック劇場」のテーマ「あやつり人形の葬送行進曲」が流れていたので嬉しかった。ミステリアスでユーモアがあって、ほのかにグロテスクさも感じさせてぴったりですな。あと「はげ山の一夜」は、吹奏楽部で演奏したことがあったのでついつい自分のパートを思い出してしまった。
当日券がぽちぽち出てるみたいなので、長野くんを観察するためにもう一度行ってみたいなーという気がした。行けるかは不明だけど。
グローブ座は円形の劇場なので、後半で重要なセットの一部が明らかに見えづらそうな座席がいっぱいあって、これじゃステージが見えなかったさいたまスーパーアリーナのコンサートじゃないか!と危惧。見えなくてもわからなくもないけど、あれはもちっと考慮してあげてもいいのではー。
とにもかくにも、観るチャンスをくれた友人に感謝! はなからチケット取りをあきらめたりせず、頑張らなきゃだめね。