日記

肉を食べた。

とある抽選会で夫が当てたステーキ用の牛肉が長いこと冷凍庫で眠っていた。そこに冷蔵庫買い替えの計画が持ち上がり、徐々に冷蔵庫・冷凍庫の中のものを減らしていく必要性が出てきた。計画が持ち上がる前は私が在宅勤務の隙に賞味期限の切れた調味料を使ったり捨てたりしていたが、今は料理に手が回らなくなり、なかなか減らない。

そう、料理に手が回らなくなって久しい。在宅勤務の見えざる圧に負けた私は週の半分以上は会社に行くようにしているのだが、帰ってくる時間から料理を始める殊勝なことはそれ以前からしておらず、そもそも夫の方が帰宅時間は早いので、私が料理をするとしたら土日祝。限られた時間で料理と素材のサイクルを回すという余地がなくなった。なぜか疲労感が取れず、外出をすると疲れが上積みになる。もちろん外出で気分転換になったり、先ほどの冷蔵庫買い替え計画が生まれたり、いいことはたくさんあるのだけど、休息できているという実感はなかなか出てこない。

そして平日、夫がシフト制の都合で家にいる朝、私は結構な時間をかけて支度する。休日は遅起きなので単に時間がずれる。まず目が覚めたら基礎体温の測定(ほぼ寝ながらやってる)、朝シャン派(古い)なので風呂へ行き、朝食を食べ、髪を乾かし、化粧をする。これらは寝起きのコンディションで順番が変わっていく。

明け方に見る悪夢からっきし弱いので、動悸を鎮めるために二度寝する(この時点で特に始業には影響のない時間)。運悪く頭痛を起こしていたら、緊張性頭痛か偏頭痛かを判断して薬を飲んでしばし待つ。これらをクリアして(スムーズな時はこれ全部なし)はじめて支度のスタートラインに立つ。

また、私は髪を乾かすという、時間をめちゃくちゃ使う作業がはてしなく嫌いである。世の中の人はどうやっているんだろうと真面目に思う。だったら夜シャン(?)派にすればいいとお思いだろうが、夏場は寝ている間に割と汗をかくので、結局再度髪を洗うことになる。洗うだけならいいのに。これでも加齢で少しは髪が細くなり、コシが失われた(美容師さんお墨付き!)というのに、まだまだ毛量が多くて時間がかかりまくるのだった。

話が髪乾燥への呪詛で逸れた。とにかくこれらをひっくるめて「朝が苦手」で、これでもやるべきタスクを最大限整理して効率化した方、なのだ。

それがここ10日間くらい頭痛と偏頭痛と婦人科の内服薬(これは経験上)の影響でリズムを崩した。薬を飲んでは横になり、風呂から出ては横になり、という日もあった。

夫は基本的に放置しておいてくれるのだが、さすがに最近は目に余ったのか、今日は肉を焼くと宣言した。冷凍庫の肉のほかに別の赤身の肉も用意されていた。基本的に肉は好きなのでおいしくいただくが、「赤身を食べさせることができてよかった」との弁を聞いて申し訳なく思った。そりゃ朝決死の覚悟でひとマス進み、一回休み、ひとマス進み、ふたマス戻り、みたいなことをやってたら気にもなるだろう。

ひとまず肉はおいしかった。