黒蜜のところてん

携帯百景(ケイタイヒャッケイ)
関西に住んで初めて、というよりは人生で初めて、酢バージョンじゃないところてんを食べました。ふとスーパーでみかけて食べてみたくなって。よくテレビ等(一番覚えているのは秘密のケンミンSHOW)で、「大阪ではところてんに黒蜜をかけて食べる」と言っているし、大阪出身の人のコラムでも見かけたことあるし、めちゃくちゃメジャーな食べ方なのかと思っていたら、旦那及び旦那の家族(幼少時)は酢で食べていたそうです。ついでにいうとあんまりスーパーで見かけない、気がする。でも去年の夏はあんまりところてんに気が向くような状況でもなかったし……。

実家にいた頃よく食べていたのは、パックの中の水を捨てて、その上から酢+しょうゆ(またはついているたれ状の何か)+からしとかごまとか、をかけて食べるものでした。今回買ったものには、「いったん中の水を捨て、ざるにあけ、軽く水で洗う」「器に移して、お好みで添付の調味料(黒蜜だ)をかけて食べる」という手順を踏めと書いてありました。なんて面倒な。でも記念すべき第1回の黒蜜版。おとなしく言われた通りに。

器に入れて黒蜜をかけたところてんは、見た感じ酢バージョンとさほど変わらず。そういえば写真を撮り忘れた。記念すべき一口目、黒蜜の甘さが口の中に広がってまったりと……な訳はなく、水での洗いが足りなかったのか、ところてん本体に微妙な酢的な味が残っており、その若干のすっぱさと黒蜜の甘さがそれぞれ主張しておりました。まずい訳ではない。けど調和がない。まるで「美味しんぼ」に出てくるパンズが弱いハンバーガーのようです。

関東で生まれ育ち、東北出身の両親を持つ私にとって、ところてんなら酢で、黒蜜はくずきりにかけて食べるものという気持ちがぬぐいきれない、ところてん黒蜜バージョンとの出会いでした。甘いものならデザート感覚でと思って晩ごはんのラストに持ってきたけど、デザートにもならないし、なんとも立ち位置が微妙。本来は甘味処で果物等を添えて食べる(それってくずきりじゃないのか?)らしく、いったいいつ食べればいいのかわからないなーと思いました。酢バージョンはおやつ的に、もしくは食事時の副菜扱いで食べてたかも。おやつとして食べればいいのか。