「おじさん」「おばさん」

「おばさん」という呼称 - ohnosakiko’s blog

実はこの話を読んで一番先に思い出したのは、アニメ「赤毛のアン」の話だったりする。グリーン・ゲイブルズに引き取られたアンがマシューとマリラをそれぞれ「マシューおじさま」「マリラおばさま」と呼んでいて、それに対してマリラが「やめてくれ、私はあんたのおばさんじゃないんだから。マリラでいい」*1と言い放ち、アンは不思議がりつつもそれに従って「マシュー」「マリラ」と呼び始める。幼心にマリラの「私はあんたのおばさんじゃない」という理路整然とした言葉に深く感銘を受けた私は、血縁上の関わりがない人には「おじさん」「おばさん」を使わないようにしよう、と決めたのだった。

それから幾星霜、だいたいのシーンでは守ってこられたと思う。しかし、「自分が他人に対して言わない」のと「自称」とは話が別で、自虐的な意味は全くないけど小さい子に対して「おばちゃんに貸してー」とか「おばちゃんにもちょうだい」とかあやすのに使ったりする。そこに働く意識は「自称するのに名前で言ってもわかんないだろうし、一番子供にわかりやすくて通じる言葉は『おばちゃん』である」という仮説。おばさん、でもいいんだろうけどなんとなく。下手に気を遣って「おねえさん」と子供に呼ばれるのもいたたまれないし、実際おねえさんである年齢は30歳で通過したかな?という体感があるので(根拠レス)。

ブックマークコメントに書いた、

タージンさんが「大阪の女性を振り向かせるには、『そこの八千草薫に似ているおねえさん!』と呼べばいいんですよ」と言ってました

は実話で(そりゃ嘘は書きませんわな)、ゼンジー北京☆タージンのマジックのつぼで、タージンさんがリポーターとしてのコツを語っている中に出てきたもの。大阪の人は忙しいからインタビューに応じてくれない、どうやったら振り向いてもらえるか、という話の中に出てきていて、フルバージョンは確か『そこのおねえさん、そこの八千草薫に似ているおねえさん!』だったような。

言葉だけ見ると「おばさんじゃなくておねえさんと呼べばいい」というノウハウに見えるけど、タージンさんのエピソードには「忙しい人を引き留めるんだから気持ちよく振り向いてもらいたい」「単におねえさんと媚びるんじゃなくて、ユーモアを交えて声をかける」というニュアンスが込められているように感じた。そこまで深く話はしてないですけど。

驚愕なのは「大阪のおばちゃん」はその呼びかけでほぼ振り返る、むしろ「八千草薫に似てるっていうから〜」と自らプッシュしてくる、ってところだった。「大阪のおばちゃん」すげー。

私も条件的には「大阪のおばちゃん」に分類される訳ですが、旦那からは「大阪のおばちゃんにはならないでほしい」というリクエストを受けています。無理なので安心してほしいです。私にできることといったらせいぜい、アニマル柄の婦人服を着ることくらいです。絶対着ない。しかもあれは結構高いんだぜ。

*1:みたいな内容です、さすがにセリフ完全には覚えてないですすみません。