【光市母子殺害】被告に死刑宣告 新供述は「不自然、不整合、到底信用できない」

山口県光市の母子殺害事件で、殺人や強姦致死などの罪に問われ、最高裁無期懲役の2審・広島高裁判決を破棄した元会社員の男性被告(27)=事件当時(18)=の差し戻し控訴審判決公判で、広島高裁の楢崎康英裁判長は無期懲役(求刑・死刑)とした1審・山口地裁判決を破棄、被告に死刑を言い渡した。

事件発生から9年を経て4度目となる判決で、初めての死刑宣告。犯行時18歳だった被告に高裁レベルで死刑が言い渡されるのは、最高裁に記録が残る昭和41年以降3人目で、近年の厳罰化の流れを反映した司法判断となった。

1999年4月、私が就職してすぐの大きく残虐な事件。それから9年、私は2回転職をし、結婚し、違う土地に引っ越した。1人の人間がそれだけの経験をする長い年月、本村洋さんはどれだけ辛い気持ちで過ごしてきたことだろう。携帯のワンセグで死刑判決のニュースを見た時、「やっとここまできた」と思った。最高裁の2審判決破棄を祈って仕事が手につかなかった日から数えても1年10ヶ月。あまりにも長い。