アドラー心理学

こちらを読んで、アドラー心理学というものに少し興味を持つ。きっちり本を読まないと理解のとっかかりすらつかめないような気もしてきたが、果たして私にそんな根性は残っているだろうか。もともと心理学が学びたくて大学に行ったつもりがうっかり図書館学を学んでしまったのに。*1

いずしさんのところと同じようなことが我が家でも起きていた。妹は短大を卒業してからずっとフリーターだった。1年前にバイト先が無くなってしまったのを機に無職期間に入り、履歴書を書いたりハローワークに行ったり就職活動はしているもののどうも活発ではない様子。でも遊びに行ったりはするし買い物もしている。母親も私も言いたいことはいっぱいあったけれど、もともと自分の意に添わないことを言われても聞かない性格であるため、本人がどうにかするだろうと信じ込んで何も言わずにこれまでやってきた。私は、稼ぎ手である父親を疎ましく思いながらもその庇護から脱出しようとしない態度がどうも気に食わなくて、たまについ小言を言ってしまったりしていたけれど、母親は本当に何も言わず普通に接していた。その1年間が自治会などの仕事で忙しくて、口を挟む余裕もなかったというのが大きな理由だとは思うけど、母親の態度には本当に頭が下がる。

その妹が先日、契約社員の働き口を見つけてきて、仕事に行き始めた。母親には何も聞いていないけど相当安堵したのではないか。本人は長く続けるつもりはないと言っているのでやや不安な気もするが、それは彼女の「課題」で、私の「課題」ではない、と考えればよいのだろう。

母親の態度が、アドラー心理学的援助といえなくもないのではないか。そのあたりを調べてみたくなった。こういう学問の端っこを覗き込むような気分は楽しくもあり、先の見えない巨大な何かに足をつっこむようで心もとなくもあり。この心もとなさが克服できないと悟って、私は学問には向いていないと思ったのだが。

とりあえずメモメモ。岸見一郎(著)「アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために―」(ワニのNEW新書) ISBN:4584103127

*1:「心理学専攻」は実験心理学が主で、続ける自信が育たなかった。