(というカテゴリを忘れていた)嫌われ松子の一生

新宿にて観てきました。ネタバレは避け切れないと思うので、初めての「続きを読む」記法で。他の方の感想はほとんど読んでいない状態です。
……と思ったら「続きを読む」にならない! ヘルプ見て試してたんですがだめっぽい、うわどうしよう。とりあえずタイトルに緊急っぽい文言を入れてみました。ネタバレ嫌な人どうか見ないでー。
さらに追記。アンテナではちゃんと「続きを読む」になるんだー知らなかった……。続きを読むっていつも面倒で見たり見なかったりな人なので、気にしてませんでした。という訳でタイトル直しました。


映像がとにかくきれい。ただ、色数が多い上に赤みが強めなので、少し見てて疲れました。おとぎ話のような、夢の中のような、そんな感じの映像がずっと続いていて、ディズニーランドっぽいなぁと。

物語は主人公・松子の悲惨な人生をずっと描いていくのですが、映像でうまく中和していますね。つか中和してもらわないと辛くて見てられない。女性が転落する人生といったらこれ、のフルコース。ただ、トルコ嬢*1のシーンは期待していただけあり、きれいないやらしさがあって、中谷美紀って本当にすごい女優なんだなーと思いました(そんなところで思うな、って感じですが)。

松子をめぐる男性陣が怖かった。一番怖かったのは宮藤官九郎が演じる売れない作家で、狂気がすごくて、暴力シーンはかなり引きました。他にも暴力シーンはたくさんあるけれど、クドカンは人並み外れて怖い。次が劇団ひとりかな……。でもあれは予想がつく怖さだし。

いちいち思ったことを書いていくととんでもない長さになるので(レビュー下手)、ちょっと飛ばしつつ。松子が歩んだ人生は確かに壮絶だったんだけど、ひとつひとつの転落のきっかけってどの女性にもありそうなもので、自分の身にも起こりうるかも、と考えてやや暗くなりました。男性を信じては裏切られる女性の話、とするには重い。

あとやっぱりお父さんと妹との関係ですかね。お父さんを笑わせよう、理想の娘であろうとするところと、妹に対する憎しみが出ちゃう部分は、泣くところじゃないと思うんだけど(たぶん)、泣きました。あとラストシーンも。

途中で神父さま出すの反則。ぼろ泣き。たぶんそのシーンで語られるべきは違うことなんだけど、そちらに気を取られました。他の席からもすすり泣きの声は聞こえてきたけど、ポイントずれてたかも。

最後の何分かはずーっと泣きまくりで疲れました。ふと我に返るとなんで泣いてるんだろう私、みたいな気分になるんですが(直接泣けそうなシーンってなかったと思う)、何かが引っかかったんでしょうねー。と他人事に思えるくらい、よく泣きました。帰宅してパンフレット読んでもそういう気分にならないので、本当に不思議。松子の人生の悲惨さとか、まっすぐに人を愛するとか(←こういう評価にはならなかった)、そういう部分に涙した訳じゃないんですけどねぇ。なんだったんだろうあの感情は。

*1:言葉の使用について、映画の最後に注釈がついてました。