Aちゃんのこと

去年の夏のはじめに、高校時代の友達のAちゃん(仮)が亡くなった。私はショックで仕事が手につかなくなって早退し、ご家族の意向でひとりでも多くの知人に葬儀に来てもらうために名簿をひっくり返して電話をかけ、旦那様とも半ば呆然としながら電話をした。泣いたのはお通夜の後、同じ間柄の友達と思い出話をした時にもらい泣きをした瞬間だけだった。自分の感情で泣いたことは一度もなかった。その代わり結構長いことショックを引きずっていた。何をするにしても彼女のことが頭から離れなかったのだ。

大阪に引っ越す話も本決まりじゃなかったから言えなかった。言えないまま引っ越したことになっていて、それきり年賀状を書くことも当たり前だけどなくなって、私は彼女のお墓の位置すらわからない状態だった。勇気を出して旦那様に連絡を取ろうと思ったこともある。でもいったいいつどのタイミングがいいのかさっぱりわからなかった。

ちょっと前、Aちゃんの闘病生活の夢を見た。私の想像でしかないけど、生前に本人から聞いたことがちらほら混じっていて、時系列がぐちゃぐちゃだったけど、私はなぜか彼女を看取った。勝手な願望が反映された内容だったけど最期は苦しんではいなかった。私はやっとその時夢の中で泣いた。

なんでこの夢を2008年末に見たのか全然わからない。わからないけど、2009年になったら、Aちゃんの旦那様に手紙を書いて、お墓参りに行きたいとお願いしてみようと思った。あまりに急なことで全然お別れを言えなかったから。かわいくて旦那様そっくりの娘さんの近況も聞いてみようと思った。

どこにも書かずにいようと思ったけど、絶対にやることとして、31日の今書いておきました。